「清掃活動を終えて」


天候にも恵まれ(?)予想以上の量のゴミとの格闘になりましたが、本当にお疲れ様でした。
しかし、喜ばしいことに、大量のゴミといってもその大半が大雨などで上流から流れ着いたゴミや、 車からの投げ捨てなどによるものでした。
クライマー・パドラーはゴミを捨てていない。当たり前のことですが、すばらしいことですね。

今後も御岳に遊びに行ったときは、自分のゴミの持ち帰りに加えて1つでもゴミを拾って帰ってください。
ブラッシングも登る前だけでなく、登り終わったら感謝の気持ちを込めて磨いてあげてください。

皆様のご協力ありがとうございました。


実行委員代表 原澤 拓郎


アンケート結果の集計が終わりました。まとめましたのでご覧下さい
questionnaire.pdf (PDF文書 30KB)


今回の清掃活動についてご意見ご感想をお待ちしています。 以下ページにご自由に投稿してください。
ボルダリングニューズ「清掃活動IN御岳渓谷:終了」




清掃活動風景(撮影:山竹哲史)



「清掃活動 in 御岳渓谷」2005年4月16日(sat)


2005年4月16日、クライマーとパドラーの呼びかけで、御岳渓谷において清掃活動が行われた。

●清掃活動実行委員会のメンバーは、御嶽ボルダーエリアにある通称“忍者返しの岩”によく登りに来るクライマー。
「自分たちは毎週のように御嶽に来て遊ばせてもらっている。
自分が出さなくてもゴミはあるし、岩を掃除して自然豊かな御嶽に少しでも恩返しをしたいね。」という談話がこの清掃活動の発端。

御嶽は初級者から上級者まで楽しめ、関東では人気のボルダーエリアである。
特に“忍者返しの岩”には高難度課題がそろっており、厳しいボルダリングのテストピースとして都内外、あるいは海外から多くのボルダラーに親しまれている。
人気の高いボルダーのためか、現在では岩がチョーク跡やマーキングにより所々白くなっている。
ロープクライミング、ボルダリングを問わずクライマーにとって、多少岩にチョーク跡があったとしても違和感がないかもしれない。
しかし御岳渓谷(御岳ボルダーエリア)は、ハイキングや釣り、カヌーなどでたくさんの人が訪れる自然豊かな場所である。
岩に点々と浮かぶ白い縞は、自然を楽しみながら遊歩道を歩いている人々の目にどのように映るのだろうか?

そこで御嶽を利用するクライマーとパドラーで「徹底的に掃除をしよう!」ということになり、
協賛にmont-bell、協同に青梅市役所、青梅市カヌー協会、国際青年環境NGO A SEED JAPAN、JFAのもと清掃活動が実現した。

●清掃活動日当日、参加者は130名を超えた。
特別ゲストとして、クライミングからは御嶽ボルダリングのパイオニアの草野 俊達、
御嶽ボルダーの詳細なトポ(通称“黒本”)を制作し、現在の御嶽ボルダリングブームを起こした室井 登喜男が参加。
カヌーからは、藤野 強(青梅市カヌー協会会長、カヌー日本代表監督)、安藤 太郎(カヌースラローム競技シドニーオリンンピック代表)、
佐藤 俊平(ワールドカップ日本人最高順位記録保持者)、八木 達也(フリースタイル2003年ワールドロデオフリースタイル世界選手権3位)がそれぞれ参加した。

●清掃活動は大きく四班に分かれ、燃えるゴミ、びん、缶の分別で回収。参加者は遊歩道、河原や岩の陰に落ちているゴミを熱心に回収していた。
ゴミの種類で最も多かったのはタバコの吸い殻(フィルター)で、ペットボトルやお菓子の袋といったものも目立った。
中には錆び付いた大きな鉄の塊(もはや判別不可)もあり、参加者全員で協力し合いながら回収にあたった。
青梅市役所と交渉し、収集したゴミは青梅市の方で処分してもらうこととなった。

●クライマーはゴミ収集作業ののち 、遊歩道を歩いていて目に付く主な岩を重点的にクリーニングする。
クリーニング方法としては、普段ブラッシングをしても白くチョーク跡が残っているホールドに対し、水をかけブラッシングするというもの。
参加クライマーの人数および時間の関係上、クリーニングした岩は“忍者返しの岩”、“マミ岩周辺”、“鵜の瀬岩”、“ロッキーボルダー”。

「今回が初めての試みなので、運営等については改善点はまだまだあります。
岩のクリーニングも、なるべく岩に負荷をかけない方法を考えていく必要があると思います。」
「ゴミを持ち帰るのは当然。そしてクライマーは自分が付けたマーキングやチョーク跡を消して帰ろう!!」
「クライミングもカヌーも自然の中で遊ぶスポーツ。この渓谷の風景を残そう。
そして自然を生かし、この場を大いに楽しめるエリアとなるよう発展させていきたい。」
今回だけに終わらず、毎年の行事にしていきたいというのが実行委員会の展望。
清掃活動後に行われた交流会にて、草野氏は言う。
「草や木、こけに覆われている石は、自然を愛する人にはきれいに(美しく)見えます。
登るのに少し邪魔だと思っても、それらが岩と調和するような状態の中で課題を登って頂けたらなと思います。」
このようなイベントにより今後、クライマーやパドラーのみならず、御岳渓谷の自然を大切にし、楽しんで利用する方が増えていくことを期待する。

実行委員会:原澤 拓郎、重藤 宏樹、生山 亮、井上 保則

(文:山竹哲史)